第10話、白神ライン

ヤマツツジ09年6月2日
カタクリ09年4月28日
オオバキスミレ09年5月4日

それでは出発します。先頭を私が、最後尾に引率の先生がつきます。

白神ラインに出ましたので車の往来が激しくなります。車とすれ違う時は右側を1列縦隊で歩行してください。

それでは県道を渡って向いの高倉森・自然観察歩道に入ります。この歩道は左側が世界遺産登録地で津軽峠への連絡歩道です。ここが起点で登りのコースは急勾配の連続、普通、津軽峠からの下り、約4時間のコースを選択します。

ただし津軽峠からの下りのコースを選んだ時は車が2台必要です。

1台はアクアの駐車場に置いて、もう1台の車に全員乗って津軽峠まで行き、峠の駐車場に車を置いて全員で散策しながら下ってきます。アクアに着くと駐車場に置いて行った車に運転手が2人乗って津軽峠まで引き返し、置いてきた車に1人が乗って運転しながら帰ってきます。タクシーや貸切りバスを利用した場合はアクアで合流するため必要ありません。

道路法面の頂上に咲いている花はヤマツツジです。皆さん散策道に入って下さい。この斜面にはオオバキスミレやスミレサイシン、山菜のカタクリ等が群生し、左側の平地にはフクベラといわれているニリンソウも群生しています。

さらにソデコといわれているシオデなども生えておりここは山菜の宝庫です。

再び車道に出ましたがこの山野草は毛のあるコンロンソウよりも本県に多く生息している毛のないハダカコンロンソウです。

またこの木はサワグルミです。これが実ですが見てのとおりクルミの実ではありません。地下水の高い所を好み、クルミの葉っぱに似ているから付いた名前です。

今通っている橋は暗門大橋、下を流れる川は暗門川です。ブナ林散策道のトレッキング終了後、上流部にある暗門第3の滝まで行き、帰路、暗門川に沿って下って来ます。渡っている橋を境に上流側が世界遺産に登録されています。


白神山地ビジターセンター 解説員 櫛引 英雄