第19話、世界遺産ブナ林散策道

モミジガサ08年7月24日
ミヤマエラクサ09年7月30日

皆さんここから左折して横道に入ります。

向い側に水が湧いていますが、皆さんが立っているこの場所には昔、炭焼き小屋と窯が建っていました。炭を焼くとき現場に寝泊まりする、飲み水やご飯を炊いたり、味噌汁を作ったりするため、綺麗な水を沢山使います。

このため、炭焼き小屋を造る時は必ず綺麗な湧水の豊富な場所を選びます。

喉が渇いている方は湧水を飲んでください。

皆さんここからは急な下りで途中、歩道上に湧水箇所が有り靴を汚したり、滑って転ばないように注意してください。

左にヤマブドウの蔓で自然に出来たブランコがあります。蔓が太いので2人まで座ることができます。体験してください。左右に細いホオノキが立っているので、掴まって後ろの沢に転落しないように注意してください。

湧水地と沢を渡り比較的安全な歩道に入って来ましたが、左の斜面をご覧ください。カラマツの葉っぱに似た白い花を咲かせているのがミヤマカラマツ、隣に群生しているのがミズと呼んでいる山菜のウワバミソウです。皮を剥いて1夜漬けにすると美味しいし、ホヤの身とホヤから出た汁を入れるとさらに美味しくなります。

これはウドです。

これはアイコといわれているミヤマエラクサで、毛がいっぱい生えて触ると痒くなるので採取する時はゴム手袋が必要になります。

さらに沢の向こうに見えるボンナと言われているツガルカニコウモリなどブナ林散策道は山菜の宝庫です。

歩道脇に白い花が咲いているが、この山野草はミヤマセンキュウです。

手前の沢岸をご覧ください。ツツジが咲いているが、花の先端に付いているのが雌しべの柱頭というそうですが、これが真っ直ぐ伸びたのがホツツジ、曲っているのがミヤマホツツジです。


白神山地ビジターセンター 解説員 櫛引 英雄