第8話、白神山地を電波でガイド(大川の川漕ぎトレッキング)

大川07年7月29日
大川、地滑り滑落跡07年7月29日
大川、タカヘグリ07年7月29日

それでは大川の川漕ぎトレッキングについてお知らせします。

このコースは7月15日から9月15日までの夏場限定で、さらに前日及び当日、雨天の時は中止となります。

まもなく前方に左折する未舗装の道路が見えてきますが青秋林道です。

林道を左折し、進むと途中で道が2手に分かれ、直進が青秋林道で右折すると大川林道です。大川林道に入りさらに車を進めて行くと終点の車回しに着く。

そこは駐車場を兼ね、その突き当りと右側にそれぞれ歩道があります。

大川の川漕ぎ往復コースは右側の歩道が始点と終点となります。

駐車場でスパイク付の地下足袋に履き替えて出発すると、最初は峰部の緩傾斜地、そこは表土が浅くオオイワウチワの群生地、その後、急な坂道を下ると大川に出る。最初は川幅が広く流れも緩やか、水の綺麗さに驚く。見上げると遥か上空にイヌワシらしき鳥が川原を中心に旋回している。どうやら餌を探しているようだ。

玉石混じりの砂地と川漕ぎを交合に繰返しながら進むと間もなくマタギ伝説の沢、ジョウトクの沢に着く。そこで皆が揃って安全を祈願する。

さらに遡って行くと川岸の岩場にはツガルミセバヤが生息し、花が咲いていたので写真を撮る。さらに進むと川幅が徐々に狭くなって行き、川岸は黒い岩盤が切立って逃げ道がなくなる。川は深くなったり、浅くなったりを繰り返し、流れも速くなったり遅くなったりする。

そのうち川が二手に分かれ、左が支流の大滝又沢、右が本流の大川です。

大滝又沢を境に左岸が世界自然遺産に登録されています。

大川をさらに進むと左手が大きく開ける。そこが昭和元年に発生した大地滑り跡地、河床には滑落した1m超える転石がごろごろ転がっている。

大川は深い所で胸元、浅い所でも膝位いの深さ、手や足、体で水を漕ぎなら上流めがけて進んで行くと目的地、白神山地ガイドマップの表紙を飾っている大川の景勝地、タカヘグリに着く。そこを越えると砂場、そこで昼食を取ってから、その上流部の深場で泳いだり、岩場からジャンプしたりして遊んだ後、休憩をとってから帰路に着く。

白神山地ビジターセンター 解説員 櫛引 英雄