「しらかみな人」とつながるインタビュー 昌子の いつか白神でフォークダンスを。

第37回目 ライスボール  実土里(ミドリ)さん・太陽(ヒカリ)さん・水愛(アクア)さん

「Relay」─白神山地の印象と、楽曲に込めた思い─


2023年より「にしめやPRガールズ」としてイベントやSNSで白神山地の玄関口・西目屋村を盛り上げている青森県のボーカルユニット「ライスボール」。2023年春、西目屋村にて白神山地 世界自然遺産登録 30周年イメージソング「Relay」MV撮影中の3人に、楽曲のことや白神山地についてお聞きしました。


●太陽(ヒカリ)

──太陽さんは西目屋村出身との事ですが、白神山地には来たことがありますか?

小学校4年生から6年生まで、学校行事で白神山地に行っていました。冬はスノーシューを履いてトレッキングしたこともありますよ!その頃、マザーツリーという樹齢400年の大きいブナの木を見て、「そんなに生きられるのか」と思ったことを覚えています。人間より遥かに長生きで、変わっていく私たちを見守ってくれているように感じました。


──Relayの制作が決まった時はどんなお気持ちでしたか?

西目屋村の出身者として「やったー!」という気持ちが大きいです。世界遺産の歌を歌うのが私たちでいいの?とも思いましたが・・・でも、ずっと地元のことを歌いたいと思っていたので本当に嬉しいし、世界遺産の中でMVを撮影できるなんて光栄です。


──この曲を聞いた方にどんな事を感じてほしいですか?

毎回歌うときは白神山地の景色を思い浮かべて、実際に見て経験した気持ちを込めています。 この曲を通して、私たちと自然が、それぞれのリズムで命をつないでいることを感じていただけたら嬉しいです。


●実土里(ミドリ)

──白神山地を訪れて、どんな事を感じましたか?

RerayのMV撮影で初めて白神山地に来ました。撮影は2022年の秋から始めて、その時は雨が降っていたので寒かったです。黄葉と新緑のブナ林を両方体験して感じたことは、白神山地に来ると季節が分かりやすいことです!


──いつも元気いっぱいな実土里さんですが、アウトドアは好きですか?

自然の中で過ごすのが好きです。美味しい空気を吸うのが好き。小学校の時は家族とよく散策をしていたのですが、最近は行けていなかったので撮影で来られて嬉しいです。


──Relayを歌う時に意識している事はありますか?

「森の妖精になろう」と思ってレコーディングに入りました。自分なりに森の妖精になって歌ってみたら、プロデューサーの多田慎也さんに「実土里の森の妖精は日本の妖精だから、それを多国籍の妖精にして」という指示をいただいて。性別や国籍を超える広いイメージを大切にして歌っています。壮大な曲になったと思うので、聞いていただいた方にもそれが伝わっていると嬉しいですね。


●水愛(アクア)

──小さい頃から白神山地に来たことがあるそうですが、今回の撮影ではどんな事を感じましたか?

小さい時にお父さんと来て何気なく歩いた道ですが、こうして白神山地をPRする立場として立ってみると、西目屋村に世界遺産があるのは当たり前じゃないことに気付きました。青森県にあってくれてありがとう♪


──Relayを歌う時に意識している事はありますか?

命の繋がりっていうのが人間だけじゃなくて植物とか動物全部に関係している事だから、生きている事のありがたみを考えました。毎朝美味しいご飯を食べられているというのは幸せな事なんだな、という事を自分の中でも改めて感じています。そのことを伝えていけるように歌詞の意味を理解して歌っています。


──歌詞の中で気に入っているフレーズはありますか?

「命とは遙なるRelay」という歌詞です。命という言葉だけだったら深い重いイメージがあるけど、遙なるリレーって言われたら、そうだよな、リレーみたいにして繋がってきたんだよなっていう風にまたちょっと違った捉え方ができるんじゃないかなと思います。


──読者の方にメッセージをお願いします。

白神山地と言われたら暗門の滝とか、ブナの森、木に囲まれてるっていうイメージを持つけど、白神はそれだけではなく、色々な分野で働いている人がいるんです。この本を読んで知ったそういう方のお店などにも行ってみて欲しいなと思います。これをきっかけにしてもっともっと色々な人に注目してもらって、西目屋村や、弘前全体がもっと全国、海外に知っていただけたら凄くいいなと思います。


ライスボール(RICEBALL)

RINGOMUSIC所属。

近年の米価格低迷を受けて、農家のみなさんを少しでも応援したい。そして、“食”を通じた家族とのつながりをあらためて見直すことをコンセプトに2015年に結成されました。 ボーカル力の高さは定評があり、 多ジャンルのカバー曲も歌う他、メンバーそれぞれ楽器を演奏しアコースティックライブも行う。 いま注目度NO.1の実力派ボーカルグループ。 (公式ウェブサイト参照)



(取材・文・編集/白神山地ビジターセンター 山本昌子  撮影/小田桐啓太)