こんどは右折して暗門の滝遊歩道に入ります。全員歩道に入りましたか、ここは県道が登録区域の境です。皆さんは既に全員登録区域に入っています。
一旦ストップして後ろを振り返って下さい。
遺産は右側の峰が境となっています。
それでは出発します。
ここからは歩道が広くなるので、対向して来る人々に迷惑をかけない、説明の時を除いて私の前には出ない、先生と私の間を歩くことを条件に2列縦隊を解きます。自由に歩いてください。
正面右、川岸の小さな建物が最後のトイレです。先生、トイレに付き添って下さい。先生たちが合流するまでこの先で植物の説明を行っています。
皆さん私の周りに集まってください。
正面の大きな木は上がカツラで下がトチの木です。
根元でドッキングしているので私達は愛染カツラと呼んでいます。トチは栃木県の県木で、実は栄養が豊富で保存期間が長いため、昔、凶作に備えて藁で編んだカマスという袋に入れて屋根裏に保存していました。カツラの葉っぱは秋になると黄色に紅葉します。
皆さん、葉っぱを拾って臭いを嗅いでください。
ここに集まった時点で足元から甘い香りがしているが、原因はこの葉っぱです。
葉っぱが紅葉するとデンプンが糖分に変わるからです。
葉集でカツラはかおり(香)とでる(出)という漢字を書いてかづ(香出)と呼んでいたそうです。それがカヅラ、カツラと転化していったそうです。
この細い木は花びらが5枚あるのでエゾツリバナで秋、実が成ると非常に美しくなります。
白神山地ビジターセンター 解説員 櫛引 英雄