第2話、バス内解説(乳穂ケ滝とガマ石)

ガマ石10年8月4日
乳穂ケ滝09年4月28日
乳穂ヶ滝12年2月3日

間もなく左前方に赤い鳥居が見えて来ますが、近づいたら運転手さんはスピードを落としてゆっくり進んでください。

右座席の方は右手道路下の川岸をご覧ください。カエルに似た岩石が見えて来ますが、この岩をガマ石と呼んでいます。

左座席の方は左手をご覧ください。赤い鳥居が近づいて来ましたが、その奥に大きな剣が天を突くように立っており、さらに高さ33mの滝が見えてきます。この滝を乳穂(ニオ)ケ滝と呼んでいます。

滝は流域面積が小さく水量が少ないため厳冬期になると凍って1本の氷柱となります。

藩政時代から2月27日になると氷柱の太さや形でその年の米の作柄を占って、結果を早馬で江戸に伝えていたそうですが、近年は27日の直近の日曜日に祭りを開催しています。

ニオケ滝は、牛乳の乳と稲穂の穂という漢字を書きますが、子供の頃、秋に刈り取った稲を田んぼに一時ストックする時、釣鐘を伏せたような形をしたニオを造っていた。その形が滝が凍り始める時、柱の土台となる氷の形に似ているため、県の農業指導を管轄する農業改良普及事務所へニオの漢字を問い合わせた所、乳穂(ニオ)という回答を得たので、稲の乳穂から名前が付いたことを確認できました。

しかし近年、地球温暖化が進み完全な氷柱が出来ることが少なくなった。

白神山地ビジターセンター 解説員 櫛引 英雄