第6話、バス内解説(津軽ダムと津軽白神湖)

旧美山湖と目屋ダム,右手前は津軽ダム工事用道路09年5月4日
旧美山湖、左手前は津軽ダム工事用道路08年8月11日
旧美山湖と対岸に日本列島誕生のグリーンタフ(緑色凝灰岩)09年4月1日

右に果樹園がありますがりんご畑で、周りを取り囲んでいる鉄線は日本ザルからりんごの食害を守るための電気柵です。

右斜め前方に大きなダムが見えて来ました。これが津軽ダムです。

以前はこのダムの直ぐ上流に目屋ダム、美山湖という人造湖がありましたが、その直下に新たに高さ97,2m、幅(提長)342mで総貯水量が1億4,090万㎥、東京ドーム約115杯分のダムを造って、古いダムを水没させました。2,016年10月完成と出来たてのほやほや、ダムから湯気が揚がっているのが皆さんにも想像できるでしょう。

トンネルが見えてきましたが、これを抜けると前方が大きく開け、眼下に巨大な湖が展開します。これが津軽ダムで堰き止められた人造湖、津軽白神湖です。トンネルを抜けました。右をご覧下さい巨大な湖が、その後方に津軽ダムが見えてきました。湖に小さく見える乗り物が水陸両用バスで、ビジターセンター向いの道の駅を発・着し、乗換えることなく白神ラインと津軽白神湖の遊覧を楽しむことができます。

湖には砂子瀬と川原平という2つの集落が沈んでいます。

1,960年、旧目屋ダムの完成で66戸が、今回、津軽ダムの完成で183戸が水没し、墓地やマタギの碑、セキド石と共に目屋の本村に引っ越ししました。僅か半世紀の間に2度の引っ越しを余儀なくされた住人もいます。

白神山地ビジターセンター 解説員 櫛引 英雄